流産は他人事じゃない!覚えておきたい流産の種類別症状と対処法6つ

流産は他人事じゃない!覚えておきたい流産の種類別症状と対処法6つ

子供を待ち望んでいた家庭にとって、妊娠発覚はこの上ない喜びですよね。
妊娠期間中の10か月間は、お母さんにとっては短いようで長い、不安定な期間になります。
考えたくはない事ですが、流産の可能性もあります。もしもの時に、対応できる知識はありますか?もし、「よくわからない」というのであればしっかりと覚えておきましょう。そうすることで、小さな命を守ってあげる事ができるかもしれません。今回は、流産の種類と対処法を書いていきます。

1妊娠継続が困難な流産の種類

(1)進行流産(自然流産)

進行流産は、子宮口が開いてしまい、流産が進んでいる状態です。

①症状

大量出血とともに、人によっては、猛烈な下腹部痛に襲われます。

②対処法

残念ながら進行流産は止めることができません。
まずは、早急に病院へ行きましょう。次に紹介する不全流産か完全流産かによって、対処法が変わります。

(2)不全流産

不全流産は、進行流産ののち、子宮内部に胎盤や胎児が完全排出されずに残ってしまう状態を言います。

①症状

進行流産の症状である、大量出血があり、そのあとも下腹部痛と不正出血が続く事があります。

②対処法

子宮内をきれいにするための子宮内除去手術(掻爬手術)を行います。
日帰りもしくは、入院をして治療をします。

(3)完全流産

完全流産は、進行流産の結果、子宮内部の胎盤や胎児が完全に流れ出た状態を言います。

①症状

完全流産をすると、出血や下腹部痛は見られなくなりますが、子宮が元の状態に戻ろうとする動きで、ぎゅうぅっという痛みを感じることがあります。

②対処法

手術は必要ありません。
子宮収縮の際の生理痛のような症状が重い場合は、痛み止めなどを処方してもらいます。

(4)稽留流産

稽留流産は、胎児がすでに死亡しているが、子宮の中にとどまっている状態を言います。

①症状

稽留流産の症状は特にありません。
特に出血や痛みを伴わないため、妊婦検診で発覚することが多いです。

②対処法

稽留流産が発覚してからは、そのまま胎児が出てくるのを待つ自然流産か、胎児を外に出してあげる手術をするかを医師と相談して決めます。
こちらにも詳しく書いてあります^^
稽留流産と宣告されたら?その後の処置と0ではない復活例

(5)化学流産

科学流産は、妊娠検査薬で妊娠反応が出たものの、エコー検査で胎嚢が確認できずに流産してしまった状態を言います。

①症状

多くの場合は、「少し生理が遅れているな…あ、生理きた。」
という人が多いようです。心拍確認前に起こる流産で、気付かないうちに流れてしまっていることがほとんどです。

②対処法

毎月の生理と同じように起こるので、特に対処する必要はありません。
次の妊娠もすぐに可能です。



2妊娠継続が可能な流産の種類

流産と名がついても、完全に流産をしているわけではないものもあります。

(1)切迫流産

胎児が子宮の中に居る状態で、流産の一歩手前の状態を言います。
12週未満で起こるものを切迫早期流産、12~21週までに起こるものを切迫後期流産と呼び、22週以降は、切迫早産と呼び生産期まで安静にするため入院ということもあります。

①症状

生理痛のような下腹部痛やお腹のハリ
不正出血(人によって、少量から多量など様々ですが、少量の出血が多いようです)

②対処法

妊娠初期は、便秘などからも腹痛がおこることがよくあります。
不安な場合は、すぐにかかりつけの病院へ行きましょう。
また、すぐに病院に行けない場合は、絶対に安静にしましょう。

3流産の週数によって原因が異なる

(1)早期流産

早期流産とは、妊娠12週未満での流産の事を指します。

①胎児側の問題

早期流産では、ほとんどの場合胎児側の染色体異常や受精卵の異常が原因で流産となってしまいます。
しっかり着床ができなかった、途中から成長をすることができなくなったなど、お母さんに原因が無い事がほとんどです。
あまり気にし過ぎないようにしましょう。

②母体側の問題

基本的には、胎児側の問題が多いのですが、お母さんの子宮のトラブルで流産となることもあります。子宮が炎症を起こしたり、子宮頚管無力症(子宮口が開いてしまう疾患)やへそのおが詰まってしまった等々の原因も考えられます。流産の手術を受けた際などには、病理検査で母体側に異常があったかどうかを見てもらう事も可能です。

(2)後期流産

後期流産とは、妊娠12週~22週までの流産を指し、安定期に入った後の流産です。

①胎児側の問題

後期流産だとしても、母体に異常がない場合、胎児の染色体異常、障害などを持っていたケースが考えられます。私は、、妊娠14週で稽留流産を経験し、母体に異常は見られませんでした。

②母体側の問題

早期流産でも紹介したように、子宮のトラブルなどが考えられます。
子宮筋腫や子宮奇形といった疾患により、血流障害が起き、流産に繋がることもあります。

(3)死産

22週以降の流産は、死産といわれます。
22週以降でも安心はできず、陣痛が始まってしまったり、胎児の疾患が原因であったり理由が様々です。
母体に強い衝撃が加わってしまい起こることもありますし、私の知人では“予定日前日”にへその緒が首に絡まってしまい、死産となってしまった方がいらっしゃいました。悲しみは想像を絶するものだったと思います。

4流産を繰り返す習慣性流産や不育症

流産は、あってほしくありませんが、意外と多くの女性が経験するものです。
ほとんどは、何度も言うように胎児側の問題が大きいのですが、続けて2度流産することを「反復流産」3度以上流産を繰り返す場合、「習慣性流産」と言われます。
また同じような意味でつかわれる言葉に「不育症」といわれるものがありますが、こちらは、流産だけにとどまらず、死産や新生児死亡も含み、広い意味でル使われる言葉です。

この習慣性流産や不育症は、不妊症とは違い、80%以上の人が出産することができると言われています。なので、出産できないということではりません。希望を持ってください(*^^*)

5まとめ

流産について理解が深まりましたでしょうか。
できれば流産なんて経験したくないですよね。
しかし、流産の種類や原因を知っていれば対応できることもありますし、自分を必要以上に責めなくて済みます。
少しでもこの記事が役に立てばと思います。