ワキガって何でなるの?ワキガのチェックポイントと治療方法7選

ワキガって何でなるの?ワキガのチェックポイントと治療方法7選

ワキガは、自分では気づきにくい事で有名ですよね。家族や友人が指摘してくれる場合もありますが、意外と周りも本人には言いづらいものです。そこで、ワキガに気づけたあなたは超ラッキー!しかし、どうやったらニオイが無くなるのでしょうか。果たして完全に治すことができるのか?ワキガに気づいてからが新たな戦いです。今回は、ワキガになるメカニズムから治療法、軽減方法などを細かく書いていきたいと思います。

1ワキガってどういうもの?

(1)ワキガとは?

ひと言ワキガワキガと言いますが、どういうものをワキガと言うのでしょうか。
ワキガは正式には「腋臭症(えきしゅうしょう)と言い、アポクリン線と呼ばれる汗腺から分泌される汗が雑菌と混ざり、強い臭いを発する体質のことを言います。
ワキガは病気とは違うのですが、もともとの体質なため、重度になると手術なども検討する必要があります。

(2)自分がワキガだと気付きにくい理由

ワキガは結構強い悪臭を放ちますが、本人はほとんど気付かないそうなんです。
周囲の人は、「ウソだろ!」と思うかもしれませんが、人の体は面白いもので、臭いに慣れてしまうんですね。
そんな強烈な臭いに慣れるって言ったって…と思いますが、ペットを飼っていて、毎日一緒に居る人が「この部屋ペット臭い」と思わないですよね。
自宅に関しても、自分の家の臭いは無いと思っていても他人の家に行くと「人んちの臭いするわ~」みたいな経験ないですか?
それは、毎日同じ臭いを嗅ぎ続けると臭いに慣れるため、身体が“無臭”としてとらえるようになるんだそうです。
だからワキガの人は常に同じ臭いがしているので、臭いが分からなくなるんだそうです。

(3)実は家族もワキガに気づきにくい

「自分は気づかなくても家族は気付くだろ。指摘してよ。」
と思うかもしれませんが、家族も気づかない場合が多いそうです。
なぜかというと、家族も毎日同じ臭いを嗅いでいるので慣れてしまっている場合や、ワキガは遺伝すると言われているので、家族もワキガの可能性があるからです。
そうすると家族も気づかないということがあるみたいです。

(4)ワキガは移るの?

ここは、周囲の人がかなり気にする部分だと思いますが、結論から言うと
ワキガは移りません!!!!
ワキガの人に触ったからと言って、自分もワキガになるという事はあり得ません。
ただ、ワキガ部分を触ったりして、臭い成分が付着した場合は臭いが移って取れるまでに時間がかかるという事はあります…。

2ワキガの原因

(1)ワキガは汗と皮膚表面の雑菌のしわざ

ワキガの場合は、アポクリン線と呼ばれる汗腺から出る汗が原因です。
その汗自体は無臭なのですが、アポクリン線から出る汗の成分である“タンパク質”“アンモニア”“糖質”などが皮膚表面の雑菌に分解されることで、あの独特な強烈な臭いを発するんです。さらに皮脂が混ざるともっと強い臭いになってしまいます。

(2)ワキガの原因菌コリネバクテリウム(ジフテロイド菌)

皮膚表面の雑菌と書きましたが、実はコリネバクテリウム属のジフテロイド菌という菌がワキガの原因菌とされています。このジフテロイド菌は、タンパク質や皮脂が大好きなのでアポクリン線から出る汗が大好物なんです。なので、たくさん食べて繁殖して、ジフテロイド菌が出した「うんち」がワキガの臭いの原因なんです。

(3)暑くてかく汗は無臭なので大丈夫!

念のため、汗と言うと自分もワキガになる可能性があるのか…と思ってしまいそうですが、みなさんが通常暑い日などにかいている汗は、体温調節をするためにエクリン線から出ているもので、塩分と水でできているため無臭なので大丈夫です。
汗をかくと塩分が失われるため、たくさん汗をかいたらスポーツドリンクなどの“塩分を含む飲み物を飲みましょう”と言われているのはこの為なんですね。

(4)ワキガの臭いの強さが違う理由

ワキガは、アポクリン線から出る汗×コリネバクテリウム(ジフテロイド菌)によって臭いが出ますが、そもそもなんで人によって、ちょっと臭い人やめちゃくちゃ臭い人といった違いがあるのでしょうか。それは、アポクリン線の量に関係しているんだそうです。
アポクリン線とは、真皮(毛根あたり)にあり、見た目はスジコのようなつぶつぶです。(興味のある方は画像検索で「アポクリン線」と調べてみて下さい。結構具合悪くなります…。)
これが多いと、ワキガに繋がる汗が大量に出るため、コリネバクテリウム(ジフテロイド菌)も大繁殖…異臭騒ぎ…という話になるわけですね。

(5)加齢とともに臭いは弱くなる

基本的にアポクリン線は、加齢とともに小さくなると言われています。
数が減る訳ではないのですが、大きさが小さくなればなるほど、分泌液も減りますので臭いが弱くなると言われています。しかし、臭いが強いままという方もいますので絶対とは言い切れません。



3自分がワキガかどうか調べる方法

(1)耳垢が湿っている

耳垢は基本的にドライな人の方が多いのですが、まれにウェットな人も居ます。
それが、なぜワキガチェックに繋がるかと言うと、耳には通常の汗をかくエクリン線が存在せず、ワキガの原因の汗をかくアポクリン線のみ存在しています。
そのため、耳垢が湿っているという事は、アポクリン線からの分泌液という事が考えられ、アポクリン線が活発に活動しているという事になります。
なので、ワキガの可能性が高いと言えますが、あくまで可能性ですので、湿っているからと言ってワキガと決めつけることはできませんし、ドライだからワキガではないとの決めつけもできません。
また、当たり前ですが、チェックの際はお風呂上りなど水で濡れている可能性がある時は避けましょう。

(2)家族にワキガがいる

ワキガは遺伝すると言われています。
片親のみワキガの場合は約50%ほど、両親がワキガの場合は80%ほどに確率が上がるそうです。アポクリン線は生まれつき数が決まっているので、親にアポクリン線が多いと、子供もアポクリン線が多い可能性があります。

(3)衣類のわき部分が黄ばむ

アポクリン線から出る汗の成分の中に、「リポフスチン」という物質が入っています。
そのリポフスチンが衣類の黄ばみを作ることがあり、普通の汗と違って、黄ばみの境目がはっきりしているのが特徴です。

(4)わき毛に白い粉や塊がつく

アポクリン線から出る汗は、粘りが強く白濁しているので、固まってわき毛に付くことがあります。
白い粉のようになっていたり、固まりとしてついていることもあります。
女性の場合、わき毛でなくてもわきに白いのが付いているな…と思う事があれば要注意かもしれません。

4ワキガの治療方法

(1)レーザー治療

傷跡が残らない治療で、ワキガや多汗症患者向けに多く広まっています。
レーザーでエクリン線とアポクリン線を熱破壊するもので、効果は半永久です。

(2)ボトックス注射での治療

わきの下に注入することで、エクリン線とアポクリン線の活動を抑制して汗の分泌を抑えます。
効果は、抑制のみで一時的なものなで、定期的な注射が必要になります。

(3)切除手術

その名の通り、エクリン線、アポクリン線、皮脂腺を肉ごとごっそり摘出する方法です。
切開をするため、大きな傷跡が残りますが、切除できる範囲も限られているため、アポクリン線の完全切除が難しい場合もあります。
完全に切除できないリスクもあるため、今ではあまり行わない方法です。
この手術は大がかりなため、術後数週間入院して安静が必要です。

(4)皮弁法・反転せんじょ法による手術

一番効果の高い方法です。
わきの下を切開して皮膚をひっくり返し、目視で確認しながらアポクリン線を切り取っていく方法です。
この方法だと信頼できるお医者さんであれば、完全に除去できる可能性が高いため効果はピカイチです。
ただ、未熟な先生だと取り残しなどもあり得ますので、評判の良い先生にお願いしましょう。

(5)皮下組織掻爬手術

耳かきのような器具でわきの下の切込みからアポクリン線を掻き出す方法です。

(6)皮下組織吸引手術

わきの下の切込みから管を差し込んでアポクリン線と脂肪を吸引する方法です。

(7)外用薬や内服薬

わきの下に薬を塗って雑菌をを抑えたり、内服役で汗を抑えたりすることもあります。
他にも治療院ならではの治療方法もあるようです。

大まかには上記のような方法でワキガ治療は行われるようです。
また、治療方法によっては保険が適用されるものとされないものがありますので、先生のお話しをしっかり聞いてください。

5ワキガ治療はどこで受ければいい?

(1)形成外科

形成外科でワキガの治療を受けることができます。
病院ですから、保険適用の治療法を相談することができるでしょう。

(2)美容外科

多くの美容外科もワキガや多汗症に対する治療を行っています。
独自の治療法なども多くありますが、保険適応がされないところが多いです。
症状が改善されない…なんていう報告もちょこちょこ目にしますので、口コミは必ずチェックしましょう。

(4)治療費の目安

保険適用…両脇で5万円
自由診療…両脇で30万円~

6ワキガ手術のリスク

(1)ワキガの臭いが完全にはとれない

やはり、アポクリン線の除去と言っても確実に取り除くのはとても難しいそうです。
目視しながらとる場合は、大多数とれるそうですが、先生の技術によっても異なりますし、目視せずに器具を入れて取る場合なんて、取り残しがかなり多いこともあるようです。

(2)傷跡が残る

手術となると、大きくても小さくても必ずメスを入れます。
その際に、傷跡が残ってしまいます。

(3)わき毛が生えなくなる

女性にとっては嬉しいことですが、男性はわき毛は残したいと言う人も多いのではないでしょうか。
汗腺と一緒にわき毛の毛根も一緒にとってしまいますので、毛根を取った部分に関しては、わき毛が生えなくなります。

(4)わき以外の汗が増える

汗腺除去をするということは、汗を出す場所を無くすことなのですが…
ワキガの手術をするとほかの場所から汗がたくさん出るようになる可能性があります。
代償性発汗と言われるもので、神経を傷つけることで汗腺の働きがおかしくなり異常が見られない場所から大量に汗が出るという事があります。
そもそも代償性発汗は、ワキガ手術では起こることが少ないと言われていますが、症状を訴える人が多いようです。

7まとめ

いかがでしたでしょうか。
ワキガに関しては自分で気づきにくい物なので仕方がありません。
でも、もし気づく事ができたなら、いろいろな方法を試してみて下さい!
この記事が参考になれば幸いです。